
福島県いわき市の平沼ノ内地区で、江戸時代から受け継がれてきた伝統行事、「水祝儀」。その謎めいた名前が別名「水かけ祭り」とも呼ばれ、かつては旧暦の1月15日に行われていましたが、今では成人の日に開催されています。このイベントでは、愛宕神社本殿で行われる特別な儀式から、初婿たちが水かけられる瞬間まで、心温まる伝統が息づいています。
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いわき市平沼ノ内の水祝儀
毎年1月第二月曜に行われる「沼ノ内の水祝儀」。火伏せ・病気退散などを祈る。
今年はコロナのため祭事のみに。愛宕社にて青年団員が御神酒を注ぎ、皆で祝謡をうたい酒と膾を食す。そのあと大根を墨につけて額に押し付ける墨祝儀。今年は婿の参加もなくしたため氏子の1人が婿役に。
去年の様子↓↓ pic.twitter.com/5baL4D0rk8
— 田仲 桂 (@Tanaka_Kei_) January 13, 2021
沼ノ内の水祝儀。
テレビ局のカメラマンがずぶ濡れ💦 pic.twitter.com/JktGqM9OFI— 白石信幸@コウシン (@koushinblock) January 9, 2017
イベント名 | 沼ノ内の水祝儀 |
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日時 | 2024年1月8日(月・祝) |
開催時間 | 13:00~ |
会場 | 愛宕将軍 地蔵尊堂(平沼之内公民館地内) |
住所 | 〒970-0222 福島県いわき市平沼ノ内新街35 |
料金 | 無料 |
愛宕神社の神秘:「墨祝儀」
愛宕神社本殿では、総代や初婿、桶取りたちが磐城めでたや高砂などをうたい、魔除けの印である「ダイコバン」を全員の額に押す「墨祝儀」が行われます。墨付けが終わると、社殿前のしめ縄の中で浴衣一枚となった初婿へ、「桶取り」と呼ばれる地区の未婚の青年4人が初婿へ3度水をかけ、無病息災・豊漁と安全・豊作を祈ります。
豊穣の象徴:竹のしめ縄と笹
その後、初婿と桶取りは立てておいた大竹を諏訪神社へ運びます。この際、竹のしめ縄や笹は観客が奪い合い、これが豊作・豊漁のお守りとなり、自宅の神棚に供えられます。この古くからの習わしは、地元の人々にとっては豊穣を祈る大切な儀式となっています。
平成15年からの誇り:無形民俗文化財指定
この伝統行事は、平成15年(2003)にいわき市の無形民俗文化財に指定され、その歴史と格式を守り続けています。地元の人々が誇りに思い、大切に守り続ける水祝儀。是非、この素晴らしい伝統に触れる機会を逃さずに、新年を祝いましょう。
\\ 江戸時代より続く奇祭 水かけ祭り //
成人の日の本日1月9日(月・祝)、いわき市平沼ノ内地区の愛宕将軍地蔵尊にて「沼ノ内の水祝儀」が行われました。
今年の初婿は3人。桶取りより3度勢いよく水をかけられ、無病息災などを祈願しました。
※音量にご注意ください。#いわき市 #伝統行事 #水祝儀 pic.twitter.com/GA4HJuDYMB— いわき市観光情報【公式】いわき市総合観光案内所 (@kankouiwaki) January 9, 2023
平・沼ノ内地区に伝わる奇祭「水祝儀」が始まりました。
今年の初婿は4名。浴衣一枚になり社殿前のしめ縄の中で立ち、「桶取り」と呼ばれる未婚の青年4人が桶の水を3回に分けてかけます。
今年も観客の中で桶取りにうっかり水をかけられる方はいるのでしょうか!? #ftvみんなの天気 pic.twitter.com/LaXQAQjSga— いわき市観光情報【公式】いわき市総合観光案内所 (@kankouiwaki) January 9, 2017
沼ノ内の水祝儀。
今年は初婿さん2人が冷たい水の洗礼を受けました。#水祝儀 #いわき pic.twitter.com/DA0Nezyiii— 白石信幸@コウシン (@koushinblock) January 13, 2020
まとめ
沼ノ内の水祝儀は、豊かな自然と歴史に彩られたいわき市ならではの伝統行事。その美しい風景と心温まる儀式は、訪れる人々に不忘の思い出を残します。ぜひ、今年の成人の日には、平沼ノ内で受け継がれる水祝儀に参加し、日本の伝統を感じてみてください。